6歳からの早期矯正治療症例
【 症例概要】
6歳のお子様で、下の前歯が乳歯から永久歯に生え変わった際に歯並びの乱れが気になるようになったケースです。
治療開始前の状況
永久歯への生え変わりが始まったタイミングで、前歯部の歯並びに問題が見られました。このまま治療を行わずに経過観察を続けていると、叢生(そうせい)と呼ばれる不正咬合に発展する可能性が高い状態でした。
特に側切歯(前歯の隣の歯)も今後生え変わる予定であり、永久歯は乳歯よりも大きいため、さらなる歯並びの悪化が予想される状況でした。
早期治療の重要性
実は、乳歯の段階では歯と歯の間に隙間(成長空隙)があるすきっ歯の状態の方が理想的です。これは永久歯が生えてくるためのスペースを確保している自然な状態だからです。
このタイミングで治療を開始することで、イージーケースとして綺麗で健康的な歯並びに仕上げることが可能になります。矯正治療において「早ければ早いほど良い」というのは、まさにこのような理由からです。
【治療結果】
本症例では、約1年半という比較的短期間で治療を完了することができました。大きな問題に発展する前に解決することで、お子様への負担も最小限に抑えられました。
現在、今後歯並びが悪くなる可能性はほとんどないと言える状態まで改善されています。
早期治療のメリット
もしこの治療を中学生まで先延ばしにしていた場合、永久歯の抜歯を伴う本格的な矯正治療が必要になる可能性が高くありました。
早期に治療に取り掛かることで、永久歯を抜歯して行う矯正治療を回避することができた**というのが、この症例の最大の成果です。
【まとめ】
6歳という早期のタイミングでの矯正治療開始により、お子様の将来的な口腔健康を守ることができました。永久歯を保存しながら美しい歯並びを実現できる早期治療は、お子様とご家族にとって大きなメリットをもたらします。
8歳から始めた叢生の治療症例
【症例概要】
8歳のお子様で、叢生(そうせい)による歯並びの問題を主訴として来院されました。
【叢生(らんぐい歯)について】
叢生は「らんぐい歯」とも呼ばれ、歯がデコボコしたり重なり合って生えてしまう状態で、日本人に最も多い不正咬合です。歯が並ぶためのスペースが不足することで、歯が正しい位置に生えることができず、不規則に重なり合ってしまいます。
叢生の現代的要因 現代の子どもたちに叢生が増加している主な要因として以下が挙げられます:
成長期治療の重要性
8歳という成長期にこの治療を行うことで、成長の余力を最大限に活用することができました。顎骨の成長を適切に誘導することで、本来持っているより良いお顔立ちへと導くことが可能になります。
成長期の治療により、以下のような効果が得られます:
早期治療の利点
もしこの治療を中学生まで先延ばしにしていた場合、永久歯の抜歯を伴う本格的な矯正治療が必要になる可能性が高くありました。
8歳での早期治療開始により得られたメリット
治療結果
【まとめ】
8歳という適切な時期にマイオブレース治療を開始することで、叢生を効果的に改善し、同時に口腔機能の正常化を図ることができました。早期治療により永久歯の抜歯を回避し、お子様本来の美しいお顔立ちと健康的な口腔機能を獲得できた症例です。
マイオブレース治療による前歯部クロスバイト改善症例
【治療開始時の状況】
下の前歯2本が上の前歯よりも前に出てしまう、いわゆる反対咬合(受け口)の状態で来院されました。前歯部にクロスバイト(交叉咬合)が生じており、このまま放置すると顎の成長にも悪影響を及ぼす可能性がありました。
【クロスバイトについて】
クロスバイトとは、本来上の歯が下の歯を覆うべき正常な咬み合わせとは逆に、下の歯が上の歯よりも外側に位置してしまう状態です。前歯部のクロスバイトは見た目の問題だけでなく、咀嚼機能や発音にも影響を与える可能性があります。
【治療へのアプローチ】
一見すると難易度が高い症例に見えるかもしれませんが、マイオブレースシステムによる筋機能療法であれば、成長期のお子様の自然な成長力を活用して改善することが可能です。
従来の装置による歯の移動とは異なり、マイオブレース治療では
・舌の正しい位置の習得
・正しい嚥下パターンの確立
・口呼吸から鼻呼吸への改善
・口唇閉鎖力の向上
これらの筋機能の改*により、自然に歯が正しい位置に導かれていきます。
【治療過程と患者様の協力】
マイオブレース治療では、患者様ご自身の協力が治療成功の鍵となります。本症例でも、治療に必要なアクティビティを継続的に実践していただきました。
患者様とご家族のご協力、アクティビティをしっかりと継続していただいた結果、歯並びが順調に美しく整っていきました。
【治療効果】
治療を進める中で、歯並びの改善だけでなく、姿勢にも大きな変化が見られました。正しい口腔機能が確立されることで、頭部の位置が安定し、背筋が伸びた美しい姿勢へと改善されたのです。
これは、口腔機能と全身の姿勢が密接に関連していることを示す良い例といえます。
【成長期治療の意義】
成長期にアプローチできたことで、顎骨の成長方向を適切に誘導し、調和のとれた顔貌の発達を促すことができました。この治療は単に歯並びを改善するだけでなく、患者様の一生涯にとって非常に価値のある治療となりました。
正しい口腔機能を早期に確立することで:
① 将来的な歯並びの安定性向上
② 健康的な呼吸機能の確立
③ 良好な咀嚼・嚥下機能の獲得
④ 美しい顔貌の形成
これらすべてが生涯にわたってお子様の健康と美しさを支える基盤となります。
【早期治療の重要性】
特に重要なのは、中学生や高校生の思春期になる前に治療を完了できたことです。思春期は心身ともに大きな変化を迎える時期であり、この敏感な時期に矯正装置を装着することは、お子様にとって大きな心理的負担となる可能性があります。また大切な成長のなるべく早い段階で治療できたことでその後の成長を理想的なものにすることができます。
【まとめ】
前歯部クロスバイトという一見困難に見える症例でも、適切な時期にマイオブレース治療を開始し、患者様の協力を得ることで、美しい歯並びと健康的な口腔機能を獲得することができました。
成長期の筋機能療法は、お子様の持つ自然な成長力を最大限に活用し、一生涯の健康と美しさの基盤を築く、非常に価値の高い治療法といえるでしょう。
上顎前突を機能改善で原因から治療した症例
【症例概要】
この症例は上顎前突(出っ歯)のお子さんでしたが、単なる歯並びの問題ではなく、舌の使い方や呼吸の仕方に根本的な原因がありました。多くの保護者の方が見た目の歯並びにのみ注目されがちですが、実は舌癖や口呼吸などの機能的な問題こそが、歯並びの乱れを引き起こす真の原因なのです。
【早期治療の重要性:一生涯の顔立ちを守るために】
上顎前突を放置すると、アデノイド様顔貌と呼ばれる特徴的な顔立ちになってしまう可能性があります。これは口がぽかんと開いた状態が続くことで、顔の筋肉バランスが崩れ、面長で下顎が後退した印象の顔立ちになってしまう状態です。
幸い、この症例では早期に治療に取り掛かることができたため、一生涯の顔立ちを良い方向に変えることができました。成長期の柔軟な時期だからこそ、骨格レベルでの改善が可能なのです。
この患者さんは協力度が非常に高く、マイオブレースの装着時間もしっかりと守ってくださいました。そのおかげで、より高い治療効果を得ることができました。
私たちが大切にしているのは、お子さんと仲良くなって、いろんなお話をしながら治療を進めることです。歯科治療への恐怖心を取り除き、楽しく通院していただけるよう心がけています。信頼関係があってこそ、お子さんも積極的に治療に参加してくれるのです。
【マイオブレース治療の根本的な違い】
従来の矯正治療では、原因を治さずに見た目のための歯並びだけを整えることが多く、そのため治療後も保定装置(リテーナー)を一生使い続ける必要がありました。これは根本原因である呼吸や舌の使い方が改善されていないため、元の状態に戻ろうとする力が働き続けるからです。
一方、マイオブレース治療では原因そのものを治療するため、保定装置が必要ないことがコンセプトとなっています。正しい舌の位置、鼻呼吸、適切な嚥下パターンが身につけば、歯は自然と正しい位置に並び、元に戻ることがないのです。
中学生以降で永久歯を抜いて行う矯正治療は、スペース不足を解決するために健康な歯を犠牲にする治療法です。しかし、小児期にマイオブレース治療で顎の正常な成長を促すことができれば、永久歯がきれいに並ぶためのスペースを自然に確保することができ、抜歯の必要性を大幅に減らすことができます。
お子さんの将来を考えると、早期の機能矯正治療がいかに重要かがお分かりいただけると思います。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
この症例のように、早期発見・早期治療により、お子さんの健やかな成長をサポートし、美しい歯並びと正しい機能を同時に獲得することが可能です。
出っ歯や八重歯など、ひとりひとりお口の状態は異なります。
そのため当院では、お子様にとって最適な矯正治療の計画を立てるため、専門的な検査・分析を行いながらお口の状態をじっくり診させていただき
矯正治療の方法、装置の種類、治療期間や費用など、すべてご説明いたします。
気になる点、ご不明な点などお気軽にご相談ください。